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お知らせ

帯状疱疹(たいじょうほうしん)ワクチンの接種

お知らせ
2025年4月から、65歳以上の方を対象に、自治体の補助を受けて帯状疱疹(たいじょうほうしん)ワクチンの接種が始まりました。
注射器と補聴器

2025年4月から、65歳以上の方を対象に、自治体の補助を受けて帯状疱疹(たいじょうほうしん)ワクチンの接種が始まりました。帯状疱疹は、水痘・帯状疱疹ウイルスによって引き起こされる感染症で、主に高齢者や免疫力が低下している人に多く見られます。このウイルスは、子どもの頃に水ぼうそうとして初めて感染した後、体内の神経節に潜伏し、加齢やストレス、過労などによって免疫力が低下すると再活性化し、帯状疱疹を発症します。


■症状

帯状疱疹の主な症状には以下のようなものがあります。

・初期症状: 体の片側にピリピリとした痛みやかゆみを感じることが多く、数日後に赤い発疹が帯状に現れます。

・発疹: 発疹は小さな水ぶくれに変わり、最終的にはかさぶたになります。通常、発疹は体の左右どちらか一方に沿って現れます。 痛み: 帯状疱疹の痛みは非常に強く、発疹が治った後も「帯状疱疹後神経痛(PHN)」として長引くことがあります。この後遺症は、特に高齢者に多く見られます。


■原因

帯状疱疹の原因は、水痘・帯状疱疹ウイルスです。このウイルスは、初めて感染した際に水ぼうそうを引き起こし、その後体内に潜伏します。免疫力が低下すると、ウイルスが再活性化し、神経を通じて皮膚に到達し、帯状疱疹を引き起こします。

■リスク要因

・年齢: 50歳以上の人に多く見られ、80歳までに約3人に1人が帯状疱疹を経験すると言われています。

・免疫力の低下: ストレス、過労、病気などが免疫力を低下させ、発症リスクを高めます。


■治療法

帯状疱疹の治療には、主に以下の方法があります。

・抗ウイルス薬: 発症から72時間以内に投与することで、ウイルスの増殖を抑えることができます。一般的にはアシクロビルやバラシクロビルが使用されます。

・痛みの管理: 鎮痛薬や神経ブロック療法が用いられることがあります。特に帯状疱疹後神経痛に対しては、専門的な治療が必要です。


■予防

帯状疱疹の予防には、ワクチン接種が効果的です。2025年4月から、65歳以上の方を対象に、自治体の補助を受けて帯状疱疹ワクチンの接種が始まりました。

このワクチンは、乾燥弱毒生水痘ワクチン(ビケン)と乾燥組換え帯状疱疹ワクチン(シングリックス)の2種類から選択できます。


■ワクチンの選択肢とその効果

・生水痘ワクチン(ビケン): 1回の接種で、発症予防効果は約60%程度で、効果の持続期間は約5年とされています。

・乾燥組換えワクチン(シングリックス): 2回の接種が必要ですが、発症予防効果は90%以上と高く、効果の持続期間も10年以上にわたることが確認されています。このため、特に高齢者にとってはシングリックスの接種が推奨されます.


当院でも、これらの帯状疱疹ワクチンの接種を実施しています。接種を希望される方は、事前に予約をお願いいたします。自治体による補助があるため、自己負担額が軽減されることも大きなメリットです。具体的な自己負担額や接種方法については、各自治体の案内を確認してください。 この新しいワクチン接種制度により、帯状疱疹の発症リスクを低減し、健康的な生活を送る手助けとなることが期待できます。